会主のお話し
02日 1月 2026
「心とは」その三
会主 丸山維敏
明けましてお芽出度うございます。
思い返せば、一昨年は金持ちのお年寄りをねらった強盗事件が続き、昨年は北海道、東北地方でクマが出没して、尊い人命をうばい、あるいはするどい爪で顔をひっかいてふた目と見られぬ傷あとを残すなど、災難続きの年でした。自然災害は、ある意味では神のご意思であり人力では如何とも仕難いところがありますが、人獣による被害は避けられるものです。
何は兎もあれ、心の持ちようによっては避けられる、その心の解明を試していきたいと思います。
「宇宙やこの世界は、それを人間が認識するから存在している」この考えを「人間原理」という。と先号で記しました。
日本人初のノーベル賞を受賞した湯川博士の素領域理論は、その愛弟子である保江邦夫博士の丁寧な解説により、世界の物理学界より「ヤスエ方程式」として認められることとなりました。
しかし、それでも「人間の本質とは何か?心とは何か?」という課題は残されたままでした。
流石の保江博士も、この時点で行き詰まってしまったのです。
ところが、です。ところが人もあろうに、保江博士の京都大学院時代のたったひとりの大親友だった中込照明先生が、人類がギリシヤ時代からずっと探求し続けてきた「人間とは何か?宇宙・世界とは何か?心とは何か?その他全ての心の問題」についてすべて解明した大論文を記されたのです。そこには何の矛盾も不確かさもなく、また数学的な証明もすべてなされ、しかも物理学の世界で最も論議の的になっている観測問題にまで最終的な解答がなされていたのです。
中込先生はこれを「量子モナド理論」と名付けられました。
これまでの物理学の理論は、すべて「唯物論」です。唯物論というのは、すべての存在は物であるという考えです。
物理学は、物(もの)の理(ことわり)の理論だから当然と言えますが、唯物論は「初めに物ありき」(例えばそれが素粒子であるとしても)からスタートし、どこまでいっても物の世界だけを対象としています。
ところが、量子モナド(心)理論は「唯心論」です。つまり、すべての存在が「心」の現われであるととらえる考え方です。
もちろん、二元論的な考え方もあって、一般的には「物と心の両方がある」と解釈がな
されていますが、普通の物理学者は、そうではなくて、あるのは物だけで、心などという
ものは存在しないと考えている、つまり、唯物論物理学です。
しかし、量子モナド理論では、それとは逆
で、物というものは存在せず、宇宙の森羅万象は心の作用であるととらえるのです。ですからこの理論は、別名「唯心論物理学」とも呼ばれます。
中込博士はこれを「唯心論物理学の誕生」
(海鳴社)というタイトルで1988年に出版されました。私も早速出版元に問い合わせましたが、残念ながら現在は絶版となっておりました。
「この世界・宇宙には心があるだけで、物というものはない 」
これが量子モナド理論の真髄です。
次号より保江邦夫博士のご解説による、保江先生のご著書「人間との『空間』をつなぐ透明ないのち」(明窓出版)にそって古化ギリシヤ時代の永遠のテーマであり、我が合氣道唯心会の骨格を成す唯心論につき記します。
最後にもう一度記します。
「この世界・宇宙には心があるだけで、物というものはない」
以上
