会主退任のお話し
御挨拶 会主 丸山維敏
突然でございますが、私は此の度、合氣道唯心会会主を本年(二〇二六年)三月三十一日をもって辞任致すことに致しました。 省みますれば、一九九六年五月に合氣道唯心会を設立致しまして、今年で三十年になります。私が六十才の時でした。今年十月を以て私は九十才になります。卒寿の年ともなれば、心は若くとも、かつてのような俊敏な動きはできません。幸いなことに私は、本当に素晴らしいお弟子さん達に恵まれました。どなたも甲乙つけがたい方々ばかりですが、中でもぬきん出て素晴らしい、心技体共に優秀な方が居りました。私はその方に、合氣道唯心会二代目会主として、此の会を任せたいと決心致しました。彼の名は「田添祥雄」。私がかつて母校の慶應義塾合氣道部の師範として教導していた時に一年生として入部致してまいりました。数ある俊秀の中でも、彼は抜きん出て優秀でした。そして三年生になった時、彼は全部員満場一致で慶應義塾合氣道部キャプテンに推奨されました。田添祥雄は心技体共に秀れていましたが、特にその特長は素直であることです。素直で負けず嫌いなのです。おわかりですか。「負けず嫌い」にも「ひねくれた負けず嫌い」と「素直な負けず嫌い」のふた通りがあります。「素直な負けず嫌い」は師範の言うこと、先輩の助言を素直に取り入れ、かつ、自分の弱い心に対して負けず嫌いなのです。武道ばかりでなくアスリートとしても、こうゆう人達がオリンピックでメダルを獲得するのです。彼は私が合氣道唯心会を設立するや、ただちに入会致しました。あれから三十年。一日も休まず片道二時間弱の道を通い続けました。彼は現在、合氣道唯心会日本の師範部長として、また会主補佐として活躍しており、語学も堪能で、英語は言うに及ばず、ドイツ語他数ヶ国語を使いこなします。 本年(二〇二六年)四月一日付を以って私は彼、田添祥雄を合氣道唯心会会主として任命致します。以後、会員諸兄姉におかれましては、よろしく田添祥雄をお引き立てくださいますよう心よりお願い申し上げます。
